George Smith

ハーモニカ・ブルースの伝統を引き継ぐぜ!の巻


歳を取ってくると物に対する執着心がなくなるというのか、単に物忘れが激しくなるというのか、随分前に発売された「Muddy Waters Live 1971」(P-VINE PVH-38)を買うのを忘れていた。
71年当時のマディのライブには、さほど興味はなかったが、動くジョージ・スミスが見られるという事で、買わなければいけないと思っていた物だ。
今回このコラムを書くに当たって、やっと買うことが出来たが、いやー興奮した。くどいが、マディにではなくジョージにである。ラストの"Mojo Workin'"までは、オーソドックスなプレイが続き、「動く姿が見られただけでいいか」と思っていたが、"Mojo Workin'"では、さすがのジョージも興奮したのか、彼のお得意フレーズの大連発!強烈なステップまで見せてくれたうえに、エンディングは、ジョージ・スミス終わりで見事に締めくくってくれた。
あー、これだけで大満足。欲を言えば、同じ時に撮られたというジョージのバンドのライブも見てみたいものだ。

Muddy Waters Live-1971
(P-VINE PVCP-8722)

「誰もがサニー・ボーイ・ウイリアムスを絶賛し、リトル・ウォルターが最高だといいやがる。だけど、奴らは過去の人なんだぜ。俺はジョージ・スミス。ハーモニカ・ブルースの伝統を引き継ぐぜ。これからは俺様の評判であふれかえるだろう。そうさ、これから凄いブルースを一吹きしてやるぜ」と、名曲"Blowing The Blues"の中で宣言した男、アレン・ジョージ・スミスは、1924年4月22日に、アーカンソー州ヘレナで生まれた。彼の本当の名前は、ジョージ・ワシントンだという話もあるが、もし事実なら大層な名前を付けたものである。
生まれてまもなくスミス一家は、イリノイ州のカイロという街に引っ越したが、少年時代の彼は、この街で母親からハーモニカの手ほどきを受けたという。その頃彼は、カントリーバンドに参加していたが、1941年には、同じイリノイ州のロック・アイランドに引っ越し、後にマディ・バンドに参加する、フランシス・クレイと共にプレイをしていたらしい。また、この頃すでにアンプリファイドしたハープを吹いていたと言っているが、それが事実なら、戦後に始めたというスヌーキーよりも早いことになる。まあ、この手の話は、次々と出てくるのであろう。
その後、ミシシッピーに戻るが、なんと今度は、ジャクソン・ジュビュリー・シンガーズというゴスペルカルテットに参加し、ジャクソン周辺で活動をしていた。彼の唱法にはあまりゴスペルの影響は感じられないが、レコード上からでも伝わる「エンターティメント」としての素質は、このような多彩な経歴から来ているものと思われる。

そんなジョージがシカゴに出てきたのは、1951年のことである。
さっそく彼は、マイヤーズ兄弟(これは、ジュニア・ウエルズよりも前である)やオーティス・ラッシュとギグを始めた。そして、1954年には、ヘンリー・ストロングの代わりにマディ・バンドに参加したのであった。
しかし、当時のレコーディングにはリトル・ウォルターが起用されており、このころの彼のプレイは、オーティス・スパンの"It Must Have Been The Devil"(「Walkin' The Blues」(MVCM-22100)に収録)で聴けるに過ぎない。

しかしジョージは、栄光のマディ・バンドのハーピストの座を、わずか1年足らずであっさり投げ捨て、単身カンサスシイティへと向かうことになる。マディのツアーで立ち寄った、KCのクラブ・オーナー、マーティ・グレアムにスカウトされたのであった。ジョージ自身の「シカゴ・スタイルに収まるつもりはない」という思惑と見事に一致したからだと想像される。
この決断が吉とでた。モダン/RPMのバイハリ兄弟に認められ、RPMに録音を行い、2枚のレコードを発売することになる。
さらに、55年には、RPMの本拠地であるカリフォルニアに移り、再び2枚のレコードを発売。この、4枚8曲に、当時は未発表だった曲を加え、RPM録音の全てを収めたのが「Oopin' Doopin' Blues Harp」(P-VINE PCD-3007)である。
それにしても、初録音の"Telephone Blues"から濃い!前述したスパンのセッションと、ほぼ同時期に同じ人がプレイしているとはとても思えない充実ぶりだ。本来はホーンが活躍するであろうアーバナイズされたサウンドに、見事にハーモニカを融合させたのが彼の魅力ではないだろうか。クロマチックハープを縦横無尽に使いこなし、ダイアトニックハープでも、2・3番穴のベンドとオクターブ奏法を効果的に用い、彼独特の世界を作り出している。彼のフェイバリット・ハープ・プレイヤーは、ラリー・アドラー(クラシック〜ジャズ界の巨匠)という事だが、なるほど納得させる逸話である。
また、ハーモニカだけではなく、彼のボーカルも味わい深い。特にスローで彼の真価は発揮され、前述の"Telephone Blues"を始めとして、素晴らしい傑作を残している。

Oopin' Doopin' Blues Harp
(P-VINE PCD-3007)

56年録音からは、数々の西海岸の強者達と仕事をしたマックスウェル・デイヴィスのサックスが一部で加わり、より一層アーバナイズされたサウンドとなっている。
余談になるが、55年の録音には、「Blues Southside Chicago」にたった2曲のみ録音した、謎のプア・ボブ・ウッドフォーク(ジミー・ロジャース等の録音にも参加)が参加しているという話もあるが、真偽のほどはいかに。事実だとしてもサイドギターの方であると思われるが、私としては、モダンなリードギターの方が誰なのかに興味が行ってしまう。
さらに余談になるが、55年には、チャンピオン・ジャック・デュプリーのキング・セッションに参加し、4曲でハープを吹いている。「Sings The Blues」(King KCD-735)で聴けるが、デュプリー共々好調なので聴いて損はしないはずだ。

さて、RPMを離れたジョージは、以降56年から66年にかけて、L.A.を拠点に、レイペル、J & M、カロライン/ソトプレイに録音をしていくのだが、この辺を集めようとすると混乱してくる。(たぶん)13枚のレコードを発売しているのだが、この時代の曲をある程度まとめて聴けるのは、廃盤になって久しいP-VINEの「Blowin' The Blues」(P-VINE PLP-703)のみだった(過去形にしたのは後述する事情から)。番号からもわかるが、P-VINE第3弾のLPであった。全く凄いことをするレーベルである。
近年になって、Wolfの「Elko Blues」シリーズで、レイペル、J & Mの全て(6曲)がCD化されたが、総じて音が悪いのが残念である。ところが、同シリーズVol.3で、存在が知られていなかったライブ録音が収録されていてビックリした。貴重なウエストコーストの録音が満載なので、3種全てそろえてもらいたいCDである。
また、Vol.2に収録の"West Helena Blues"は、「Mr. Fulbright's Blues」(P-VINE PCD-2008)に、"All Last Night"は、「My Guitar Wants Kill Your Mama」(Lenox 1012)にも収録されており、音はこちらの方が良い(特に後者は格段に違う)。

Elko Blues Vol.1
(Wolf 120.614 CD)

そして、彼の録音の中で一番完成度が高いといわれているのが、カロライン/ソトプレイ時代のものである。元ジョニー・オーティス・バンドのピート・ルイスや、J.D.ニコルソンなど、主にR&B畑の強者達をバックに、RPM時代の音をさらに進化させた、クールでアーバナイズされたブルースを聴くことが出来る。
この時代の曲は、前述した「Blowin' The Blues」(P-VINE PLP-703)でのみ聴くことが出来たが、98年にBlind Pigが「Now You Can Talk About Me」(Blind Pig BPCD 5049)というCDで全20曲中6曲のみリイシューしファンを驚かせた。ところが、その直後El Segundoという、いかにもいかがわしいレーベルから、レイペル、J & M、カロライン/ソトプレイ録音の中で1曲のみを除いた全てがCD化されたのである。しかも、いままでディスコグラフィーから抜け落ちていた(シングルの発売はされていた)曲までをも含んだ、完璧なCDであった。あったと過去形にしたのは、実はこのCD、既に入手困難なのである。権利を持っているBlind Pigが訴え、早々と姿を消してしまった。おそらく日本にも、数枚程度しか入ってないのではないだろうか。ここは是非、権利を持っているBlind PigからコンプリートCDを発売してもらいたいものである。

:2000年4月に、El Segundo盤と全く同内容のCD「Blowin' The Blues」(Official 15504)が発売されたが、これも(おそらく)海賊盤と思われる。

Blowing The Blues
(EL SEGUNDO ESR 98001)

ところで、ソトプレイ録音の中に、with Jimmy Nolen Bandという録音があるが、60年代にジェームス・ブラウン・バンドで活躍したあの人と、同一人物なのか疑問に思っていた。
その後、高橋"Teacher"誠さん・妹尾みえさん・さとうひとしさんの協力で、同一人物であることが分かった。

ジミー・ノーランはオクラホマ・シティー出身で、1964年にJBのバンドに入った。
プロで最初にプレーしたのは、1955年、ブルース・シンガーのジミー・ウィルスンのギタリストとしてだった。初レコーディングはL.A.で55年にウイルソン&レイ・エイジとのもので、その後チャック・ヒギンズ・コンボに2年ほど参加をしていた。その間6枚ほど自分名義のレコードをフェデラル・レコーズから発表。1957年にジョニー・オーティス・ショーに、ピート・ルイスにかわって入り、オーティスのロックンロールヒット、"Willie and the Hand Jive"などにフィーチャーされている。
60年代の初めに、自分のバンドでLAで活動し、L.D.ウイリアムスに推薦されてジェイムズ・ブラウンのバンドに加入。ノーランの最初のJBのバンドでの歌は、"Papa's got a brand new bag"。その素晴らしいギター・ブレイクで、革命的ヒットに貢献した。これにより、JBのリズムを、より洗練されたものにするリズムの核になったのである。1970年にメイシオ・パーカーのグループに移籍。
50年代のフェデラル録音は「Scratchin'」(Charly 268)で聴くことが出来る。

J.Bとジョージ・スミスをむすぶ意外な線。なかなか興奮させられる話ではないだろうか。

なお、この時期、ジョージはビッグ・ジェイ・マクニーリィと共にたびたび共演しており、「Big Jay McNeely, Live & Rare」(Earth Angel JD-908)というLPで3曲聴くことが出来る。ビッグ・ジェイの野太いサックスに絡むジョージのハープはなかなかの聴き応えがあり、かなり楽しめる。うち2曲のみは「A Taste Of Harp」(Moonshine BLP 102)でも聴くことが出来るが、どちらも廃盤LPなので頑張って捜してみてもらいたい。
また、リトル・ジョニー・テイラーのギャラクシー録音"Somewhere Down The Line"と"Help Yourself"の2曲にも参加しており「Little Johnny Taylor/The Galaxy Years」(ACE CDCHD 967)で聴くことが出来る。もちろん永遠の名曲"Part Time Love"も収録されているので、必携といってしまおう。

66年の中頃、ジョージはジェイムス・コットンが抜けた穴埋めとして、再びマディ・バンドに請われてシカゴへと向かった。このときの録音は、オーティス・スパンの「The Blues Is Where It's At」(BGOCD221)が有名なところ。バンドは絶好調だし、素晴らしいアルバムに仕上がっている。しかしジョージは、シカゴ・ブルースの枠の中に収まるプレイヤーではない。いくつかの素晴らしいプレイを残してはいるが、全体的に見ると平均的といわざるを得ない。
66年にはもう1枚、ザ・ブルースマン・オブ・ザ・マディ・ウォーターズ・シカゴ・ブルース・バンド名義で、「Tain't Nobody's Business What I Do」(Spivey LP 1008)というアルバムを残している。メンバーがかわるがわるボーカルを取り、ジョージも2曲歌っている。"Watermelon Man"なんて曲も飛び出し、なかなか楽しいアルバムだ。

さて、再びL.A.に帰ってきたジョージは、これ以降白人コレクター・レーベルへの録音を始めていくことになる。その第1弾が、マディ・バンドと共に録音した「Blues With A Feeling/A Tribute To Little Walter」(World Pacific WPS-21887)である。既に廃盤だが、「Chicago Blues Masters Vol.3」(Capitol 36288)としてCD化されていたので耳にされた方も多いはず。原盤LPのジャケットは、8人の子供に囲まれた微笑ましいものであった。しかし、シカゴを飛び出したジョージが、何故にシカゴ・ブルースをプレイしなければならないのか。プロデュース・ミスじゃないかとも思うが、全編に渡りジョージ色に染まっているのは、さすがとしか言いようがない。

Chicago Blues Masters Vol.3
(Capitol Blues Collection 7243 8 36288 2 7)

また、このセッションと同じ日付で、サニーランド・スリムのセッションが行われており、両セッションあわせて10月2日に11曲、3日に12曲が録音されている。サニーランドの方は「Slim's Got His Thing Goin' On」(World Pacific WPS-21887)として発売され、CD化もされている。

続いて69年2月には「...Of The Blues」(BluesWay BLS-6029)を録音。"Got My Mojo Walking"なんて曲もやっているが、ホーンも入りファンキーな"Ode To Billie Joe"や、かっこいいインスト"Juicy Harmonica"など、前作よりもジョージの良さがでていると思う。
さらに面白いのが、一曲目の"A Letter To The President"である。当時大統領選に勝利したリチャード・ニクソンに対して手紙を朗読する異色の曲だ。なかなか皮肉も効いており、面白い内容なので、高橋"Teacher"誠氏の協力を得て、訳文だけ掲載させていただこう。

A Letter To The President

親愛なる大統領閣下

私は貨物列車にもう20年も乗っています。
物心ついて以来、ずっと乗っています。
本当のことを言うと、貨物列車が私の家です。
私は神を恐れる者です。あなたもそうですよね。
この貨車に座って、この世界でいったい何が起こっているかを考えながら、私がずっと考えてきたことを2〜3紙に書いてみようと思ったのです。
ごちゃごちゃ言うつもりはありません、
だってあなたの時間はとても大切だってわかってますからね。
あなたは今、運転席に乗っているんです。
だから聞いて欲しいんです。
よく言うでしょう?行動は満足をもたらすって。
でも300年もの長い間、私たちは後ろの席に座らなくてはならなかったんです。
でも今は、まるで山火事のように、私たちはすべてをきちんとしてもらうまで休むことはありません。
私たちが要求するのはこれです、大統領。
「白人のみ」の看板をすべて取り去って欲しいのです。
私たちの子供達みんなに私たちがまったく持つことができなかった機会を
楽しませてあげたいんです。
私たちのきちんとしたアメリカでの生活を作り上げる重要な役割を演じられるような機会を。
すごくたくさんの大統領達が選挙に当選しようとして私たちにすごい約束をしました。
みんなの鍋にチキンを入れて、すべてのガレージに車を入れてくれるっていうような約束を。
でも、時が来たんです。
みんなの鍋にチキンを入れて、すべてのガレージに車を入れてあげるなんていうのはもう時代遅れなんです。
もうそんなことにはだまされません。

アメリカはもう、自分が主張することを実行するべきなんです。
昔ながらの現実に直接立ち向かって、
あなたはガッツがあることを証明しましたね。
あなたが選挙で負けたのに、まだがんばった時にね。
でも、それが人生というもの。
本当のことを言うと、俺自身、あなたのことをかわいそうだと思いました。
昔はテレビで見るとあなたはアゴをつきだして、勇敢にふるまおうとしていましたね。
正直言って、俺はあなたには入れませんでしたよ。
実際、誰にも投票しないところだったんです。
ぎりぎりになって、あなたが信用できるか心配になって恐くなって、
駆け出して、もう一人のヤツに投票したんです。
だけど、その人のことだって私は信頼していたわけじゃないんです。
ただ、あなたを落とすために入れたんですよ。

率直に言って、今はあなたが勝って、なんか嬉しいんですよ。
友だちの何人かに「あいつは結局大丈夫みたいだな」って言ったくらいです。
「すべての人に自由と正義をって言うことに意味があるっていうことをわかってるんだ」ってね。
今までにあなたがやったことのいくつかは、あなたなら大丈夫って言うことを示しているようです。
でも、覚えておいで下さいね。
私たちの間の氷を切る(溝を埋める)までには、まだまだ長い道のりなんだっていうことを。
その長い道のりを私たち二つの人種が進んで行ければいいと望んでいますよ。
私はミズーリ州の出身です。
だから、しっかり示して下さいよ。
(You've gotta show me:これは、ミズーリ州のニックネイムが、Show-Me-Stateということに引っかけているんですね。)

良き主が言われたように、弱い人(柔和な人)たちがこの地を受け継ぎますように。

心より、
ジョージ・スミス

Transcription & Translation by Makoto "Teacher" Takahashi

なお、この曲を含めた何曲かで、当時ライトニン・ロッドと名乗っていたロッド・ピアツァが参加しており、これ以降ロッドとの蜜月時代は続くのであった。クレジットにはないが"Help Me"でボーカルを取っているのはロッドであろう。

3月には、ワールド・パシフィックのためのセッションでスタジオ入りし、ディブ・アレキサンダーのバックで3曲録音している。これは「Oakland Blues」(World Pacific WPS-28193)で聴くことが出来るが、ここでは、ヒューストン・ツィスターというすごい変名を使ったアルバート・コリンズとの共演が聴ける。ただし、「ブホー!カキコキーン!」といった壮絶なバトルを繰り広げているわけではないので念のため。
8月には、Tボーン、ジョー・ターナー、オーティス・スパン等と共に、超豪華メンバーによる無内容のアルバム「Super Black Blues」(Blues Time BT 29003)を発表するが、これは無視。

この69年は忙しかった。11月17/18日には、ブルー・ホライゾンのためにスタジオ入りし「No Time For Jive」(Blue Horizon COL 478292 2)を録音している。バッキングを勤めるのはロッド率いるベーコン・ファットの面々。それにピーウィー・クレイトンとマーシャル・フックスがギターで参加している。CD化されていたので聴いた方も多いと思うが、わたし自身は可不可無しといったところか。

No Time For Jive
(Columbia COL 478292 2)

ただし、同じ時に録音されたベーコン・ファットの「Grease One For Me」(Blue Horizon 7-63858)の方はなかなか面白い。ジョージは再演となった"Telephone Blues"のみに参加だが、これがなかなかの好演。ロッドの方も"Juicy Harmonica"を熱演したり、なかなか楽しめるアルバムだ。(ちなみに、ベーコン・ファットとしては、70年にもアルバムを発表しており、そこでもジョージは2曲で参加している。)

Bacon Fat
"Grease One For Me"
(Rod's Custom Harp Mics : CD-No number)

Bacon Fat
"Tough Dude"
(The SM CD Label : CD-No number)

また、このセッションの前日に、L.A.のSmall' Paradiseというクラブで、前夜祭のような催しがありその一部が「Live At Small's Paradise」(Blue Moon BMLP 1.029)で聴くことが出来る。ジョージ他で全20曲録音されているが、発表されているのはこのアルバムの9曲のみ。ジョージのライブが聴けるだけでも貴重なアルバムだ。
続いて、マイク・ヴァーノン絡みで、デッカへ「Arkansas Trap」(Decca DES 18059)を録音。クレジットにはないが、明らかにロッドとのツイン・ハープを聴かせてくれたり、珍しくアコースティック・セッションや、ロックンロール、バラードとバラエティ豊か。それなりに楽しませてくれる。

また、この年は重要なセッションにも参加している。
一つは、ハーモニカ・スリムの「The Return Of Harmonica Slim」(Blues Time BST-9005)。ムーディーでファンキーな、新しい時代のハーモニカ・ブルースの指針となる傑作アルバムだ。
さらに、99年に突然P-VINEが発掘した、ロング・ゴーン・マイルスのセッションも、ファンには嬉しいプレゼントであった。盟友マーシャル・フックスと共に、古巣のケントに乗り込んで、素晴らしいハーモニカを聴かせてくれる。これは「Juke Joint Blues」(P-VINE PCD-3058)で聴くことが出来るが、わたしが驚いたのは、4曲目の"Little Sweet Thing"でのジョージのハープ・プレイ。最初は、ファースト・ポジションで吹いているのに、途中で突然クロマチックに変わってしまうのだ。クロマチックハープのスライドバーを操作しているのだと踏んではいたが、ハーピストの田中大さんの情報によると、「常にスライド・インの状態で吹いており、曲がE♭でストレートで吹いて、クロマティックでは3rdポジションのD♭で吹いている」とのこと。さすがにグロマチックの名手、ジョージ・スミスである。

Juke Joint Blues
(P-VINE PCD-3058)

70年には、ビッグ・ジョー・ターナーの「Turns On The Blues」(KENT KST 542)に参加。「ビッグ・ジョー・ターナーにジョージ・スミス?」と思われるだろうが、これが案外いける。
また、この頃一時的にマディ・バンドに再々加入し、冒頭に書いたビデオで彼の勇姿を見ることが出来る。この時の音源が、2001年に発表され、ジョージはマディのバックの他に2曲を自己名義で残している。


しかし、これ以降レコーディングの機会には見放され、72年のエディ・テイラーのAdvent盤、75年のビッグ・ママ・ソーントンのVanguard盤位が目立つ程度。残念ながら2枚とも不完全燃焼といわざるを得ない。

しかし、76年に前述のP-VINE盤「Blowing The Blues」が発売され、ヴィンテージ期のジョージの録音を聴けるようになり、78年には、久々の自己名義録音がヒッティン・ヘヴィーより(細々とだが)発売された。
そして、79年。ロンサム・サンダウンの代役として、フィリップ・ウォーカーと共に急遽来日。「サンダウンよりも良かったのでは?」という声が出るほど、ファンを喜ばせたのであった。現在この時の録音はP-VINEより発売されており、元気いっぱいのジョージの歌とハ−プを聴くことが出来る。

80年代は、ボビー・ブランドの「Sweet Vibration」への客演で幕が開いた。
また、同年10月には、ジミー・ウイザースプーン、ジョニー・ダラー、サミュエル・ロウホーンらと渡欧。仏イザベルに「Spoon's Life」(Isabel 900.507)を録音するが、どうみてもミスマッチ。ただし、この時のアウトテイクであるジョージ名義の"West Helena Blues"は、なかなかいける。始めは「やはりダメだ」と思ったが、当時シカゴで最もイキの良いギタリストの一人であったジョニー・ダラーがソロを取ったあたりから、ジョージもグングン熱くなっていき、なかなかの佳作となっている。

81年には、愛弟子のウイリアム・クラークの「Tip Of The Top」(Double Trouble DT-3016)にゲスト出演し、"Hard Times"を渋く決めている。この曲は「Hard Times」(Black Magic BMCD 9016)でCD化されていたので耳にした方も多いはずである。まさに貫禄の一曲であった。
同年、ロッド・ピアツァ全面参加のマレイ・ブラザースから12年ぶりの単独アルバム「Boogie'n With George」(Murray Brothers MB 1001)を発表。ただし、音はショボイしもう少し練った作り方が出来なかったものかと疑問が残る。もっとも、このレーベル全般に言えることであり、ジョージ自身が衰えているということではない。
 
83年には、AceからRPM時代のリイシューが始まり、彼の再評価の気運が高まってきた。ところが、その年の10月2日に彼はあっけなく天国に召されてしまった。死因は心臓発作だという。
「とうちゃんは、ツアーに出ては、いつもスッカラピンで帰ってくる」と子供達にいわれていたジョージ・スミス。しかし、こんにちのウエスト・コーストを中心としたハーピスト全盛期ともいえる流れをみるにつけ、ジョージの功績の大きさを見せつけられる。
ブルースのモダン化の波に押し流されたかにみえたハーモニカという楽器を、見事に主役の一員に引き戻した彼は、自らが高々と宣言した「ハーモニカ・ブルースの伝統を引き継ぐぜ」という言葉を実践したのであった。
 シカゴ・スタイルとはひと味もふた味も違う、彼のブルースをじっくり楽しんでいただきたいと願う次第である。

LPs

Blowin' The Blues
(P-VINE Special PLP-703)

Blues With A Feeling
(World Pacific WPS-21887)

...Of The Blues
(BluesWay BLS-6029)

Grease One For Me
(Blue Horizon BH 4807)

Live at Small's Paradise
(Blue Moon BMLP 1.029)

Arkansas Trap
(Decca DES 18059)


George Smith Discographies

"Little" George Smith
V/hca with unk p-1 ; g ; b ; d. Kansas City, Mo, 1955
1. Blues In The Dark [RPM 434] (A)(B)
2. Telephone Blues -1 [RPM 434] (A)(B)
3. Blues Stay Away [RPM 442] (A)(B)
4. Blues Stay Away [alt] [P-VINE PCD 3007] (A)
5. Oopin Doopin Doopin  [RPM 442] (A)(B)
6. Oopin Doopin' Doopin' [alt] [Ace CD 337] (A)(B)

V/hca with 2 unk gs ; b ; d.
7. Rockin' [Ace LP 60] (A)(B)
8. Rocking [alt] [Ace CD 337] (A)(B)
9. Early One Monday Morning [tk 1] [Ace CD 337] (A)(B)
10. Early One Monday Morning [tk 2] [Ace CD 337] (A)(B)

George Smith
add Maxwell Davis & another, saxes-1. Omit hca-2 Culver City, Ca, 1956
11. Love Life-1 [RPM 456] (A)(B)
12. Cross Eyed Suzie Lee-1,2 [RPM 456] (A)(B)
13. Cross Eyed Suzie Lee [alt] [P-VINE PCD 3007] (A)
14. California Blues [Ace LP 60] (A)(B)
15. California Blues [alt] [Ace CD 337] (A)(B)
16. Down In New Orleans (Hey Mr. Porter) [RPM 478] (A)(B)
17. Hey Mr. Porter [alt] [Ace CD 337] (A)(B)
18. You Don't Love Me [RPM 478] (A)(B)
19. I Found My Baby [Kent LP 9003] (A)(B)
20. I Found My Baby [alt] [Ace LP 60] (A)(B)
21. Let's Go Out Tonight (Have Myself A Ball) [Ace LP 60] (A)

Little Walter Jr.
V/hca with unk p ; b ; d. Los Angeles, 1956
22. Miss O Malley's Rally [Lapel 100] (C)(D)(U)
23. I Don't Know [Lapel 100] (C)(D)(U)

Harmonica King & His Band
V/hca-1 with unk ts; g ; b ; d.
24. All Last Night [Lapel 103] (C)(E)(U)
25. Hot Rolls-1 [Lapel 103] (C)(D)(U)

George Smith & His Harmonica
V/hca with unk org ; b ; d. Los Angeles, 1957
26. West Helena Blues [J&M 001/2, Sotoplay 0029/30] (C)(E)(U)
27. Go Ahead On Woman [J&M 001/2, Sotoplay 0029/30] (E)
28. (As) Long As I Live [Carolyn 1420] (C)(F)(U)
29. Nobody Knows [Carolyn 1420] (C)(F)(U)

George Allen
V/hca with unk org-1 ; J.D. Nicholson,p-2 ; Pete Lewis,g ; unk b ; Chuck Thomas, d; unk vb-1. Omit hca-3 Los Angeles, 1960
30. Time Won't Be Hard Always-2 [Sotoplay 0010, 0031/2] (C)(F)(G)(U)
32. Tight Dress [Sotoplay 0010, 0031/2] (C)(F)(G)(U)
33. Loose Screws [Sotoplay 0012] (C)(F)(U)
34. The Will To Go On-1,2,3 [Sotoplay 0012]

with Jimmy Nolen Band
V/hca(except-1) with Eldee Williams, Paul Madison, Wille Randell, saxes ; Ernest Lane, p ; Jimmy Nolen, g ; Bob Tate, Curtis Tillman, b ; Chuck Thomas, d ; v grp-1. Los Angeles, 1961/5
35. Until You Come Home [Sotoplay 0018/9] (C)(U)
36. I Want A Woman [El Segundo ESR 98001] (C)(U)
37. Sometimes You Win When You Lose [Sotoplay 0021/2] (C)(F)(U)
38. Come On Home [Sotoplay 0021/2] (C)(U)
39. You Can't Undo What's Been Done [Sotoplay 0023/4] (C)(F)(U)
40. Rope That Twist [Sotoplay 0023/4] (C)(U)
41. I Must Be Crazy-1 [Sotoplay 0031/2] (C)(U)

V/hca with unk g ; b ; d. Los Angeles, 1966
42. Brown Mule [Sotoplay 51] (C)(F)(U)
43. Good Things [Sotoplay 51] (C)(F)(G)(U)

George Smith
V/hca with unk org-1 ; Marshall Hooks, g-2 ; Curtis Tillman, b ; Chuck Thomas, d. Los Angeles, 1966
44. Summertime [Carolyn 600] (C)(U)
45. The Avalon Boogaloo [Carolyn 600] (C)(U)
46. Yes Baby-1,2 [Carolyn 005,007] (C)(F)(G)(U)
47. Blowing The Blues-1 [Carolyn 005,007] (C)(F)(G)(U)
48. Trap Meat [Carolyn 007] (C)(U)

No details.
49. Just Bluesin' (Live) [Wolf 120.616 CD] (H)

V/hca with Otis Spann, p ; Muddy Waters, g ; Luther Johnson, g-1 ; Marshall Hooks, g-2 ; Little Sonny Wimberley, b ; S.P. Leary, d. Los Angeles, 2〜4 Oct 1968
50. Can't Hold Out Much Longer [WP LP 21887] (I)(J)
51. Juke-2 [WP LP 21887] (I)(J)
52. Key To The Highway-2 [WP LP 21887] (I)(J)
53. Everything's Gonna Be Alright-1 [WP LP 21887] (I)(J)
54. Tell Me Mama-1 [WP LP 21887] (I)(J)
55. Last Night-1 [WP LP 21887] (I)(J)
56. You Better Watch Yourself-1 [WP LP 21887] (I)(J)
57. West Helena Woman [WP LP 21887] (I)(J)
58. My Babe [WP LP 21887] (I)(J)
59. Too Late [WP LP 21887] (I)(J)
60. Mellow Down Easy [WP LP 21887] (I)(J)
61. Goin' Down Slow [Capitol 36288] (J)
62. Just A Feelin' [Capitol 36288] (J)

V/hca with Lightnin' Rod (Piazza), hca-1 ; Richard Davis, tp ; Jim Wynn, Ed Davis, saxes ; Robert Schedel, p ; Marshall Hooks, Arthur Adams, gs ; unk b ; d. Los Angeles, 27/8 Feb 1969
63. Blues For Reverend King [Bw LP 6029] (K)
64. Ode To Billie Joe [Bw LP 6029] (K)
65. Got My Mojo Working [Bw LP 6029] (K)
66. Help Me-1 [Bw LP 6029] (K)
67. Juicy Harmonica [Bw LP 6029] (K)
68. Milk That Cow [Bw LP 6029] (K)
69. Hawaiian Eye [Bw LP 6029] (K)
70. A Letter To The President-1 [Bw LP 6029] (K)
71. If You Were A Rabbit-1 [Bw LP 6029] (K)

V(except-1)/hca with J.D. Nicholson, p ; Buddy Reed, Greg Schaefer, gs ; Jerry Smith, b ; Dick Innes, d. Los Angeles, 16 Nov 1969
72. Smalls On 53rd [unissued]
73. Loose It-1 [Blue Moon LP 1.029] (L)
74. Mannish Boy [Blue Moon LP 1.029] (L)
75. Avalon Boogaloo [Blue Moon LP 1.029] (L)

Add Pee Wee Crayton, g-1 ; Marshall Hooks, g-2. Los Angeles, 17/18 Nov 1969
76. Before You Do Your Thing [BH LP 7-63856] (M)
77. Good Things-1 [BH LP 7-63856] (M)
78. Mississippi River Blues [BH LP 7-63856] (M)
79. Don't Want To Go Baby [BH LP 7-63856] (M)
80. Blue Switch [BH LP 7-63856] (M)
81. Soul Feet [BH LP 7-63856] (M)
82. Someday You're Gonna Learn [BH LP 7-63856] (M)
83. No Time For Jive-2 [BH LP 7-63856] (M)

Bacon Fat
V/hca with J.D. Nicholson, p ; Buddy Reed, Greg Schaefer, gs ; Jerry Smith, b ; Dick Innes, d. Los Angeles, Nov 1969
84. Telephone Blues [BH LP 7-63858] (N)(V)

Bacon Fat
V/hca with Rod Piazza, hca ; J.D. Nicholson, p ; Buddy Reed, Greg Schaefer, gs ; Jerry Smith, b ; Dick Innes, d. London 18 Nov 1970
85. Leaving On Your Mind [BH LP 2431001] (O)(W)

V/hca with J.D. Nicholson, p/v-1 ; Buddy Reed , g ; Greg Schaefer, g/p-2 ; Jerry Smith, b ; Dick Innes, d, ; Mike Vernon, v-3/g-4/perc. London 18 Nov 1970
86. McComb Mississippi-Part 1 [Decca LP 18059] (P)
87. Situation Blues [Decca LP 18059] (P)
88. Roaming [Decca LP 18059] (P)
89. Blue Fog [Decca LP 18059] (P)
90. On My Mind-3 [Decca LP 18059] (P)
91. Viola B-4 [Decca LP 18059] (P)
92. Monkey On A Limb-2 [Decca LP 18059] (P)
93. Trying To Hide The Things I Do [Decca LP 18059] (P)
94. Fire Exit-1 [Decca LP 18059] (P)
95. She's Coming Home To Stay [Decca LP 18059] (P)
96. McComb Mississippi-Part 2 [Decca LP 18059] (P)

George "Harmonica" Smith

V/hca with J.D. Nicholson,p ; Bill Potter,ts ; Steve Wachsman,g ; Bruce Wachsman,b ; Todd Nelson,d. Washington 1971
97. Mississippi River Blues (X)
98. Juke (X)

V/hca with Jim Borden, p ; William Clarke, hca ; Craig Printup, g ; Al Bedrosian, b ; Matt Goodwine, d. Los Angeles, 1978
99. Teenage Girl [Hittin Heavy 1001] (C)
100. Teardrops Falling [Hittin Heavy 1001] (C)

V/hca with Phillip Walker, Mituyoshi Azuma, gs ; Dennis Walker, b ; Johnny Tucker, d. Tokyo 28 Nov 1979
101. Blues Blowin' Up [Yupiteru LP 23-4002] (Q)

V/hca with Johnny Dollar, Sammy Lawhorn, gs ; Nick Charles, b ; Roosevelt Shaw d. Paris, Nov 1980
102. West Helena Blues [Black & Blue CD 604.2] (R)

V/hca with William Clarke, hca ; Fred Kaplan, p/g. Los Angeles, Feb 1981
103. Hard Times [Black Magic BMCD 9016] (S)

V/hca with Honey Alexander, p ; Jr. Watson, g ; Bill Stuve, b ; Bill Swartz, d. Watts CA, Apr 1982
104. Sunbird [Murray Bros MB 1001] (G)(T)
105. Going Down Slow [Murray Bros MB 1001] (G)(T)
106. Chicago City [Murray Bros MB 1001] (G)(T)
107. 44 [Murray Bros MB 1001] (T)
108. Peg O' My Heart [Murray Bros MB 1001] (G)(T)
109. Astatic Stomp [Murray Bros MB 1001] (G)(T)
110. Manish Boy [Murray Bros MB 1001] (T)
111. Bad Start [Murray Bros MB 1001] (G)(T)
112. Boogie'n With George [Murray Bros MB 1001] (G)(T)
113. I Left My Heart [Murray Bros MB 1001] (G)(T)
114. Last Chance [Blind Pig BPCD 5049] (G)

(A)「Oopin' Doopin' Blues Harp」(P-VINE PCD-3007)
(B)「Harmonica Ace」(Ace CDCHD 337)
(C)「Blowing The Blues」(El Segundo ESR 98001)
(D)「Elko Blues Vol.1」(Wolf 120.614 CD)
(E)「Elko Blues Vol.2」(Wolf 120.615 CD)
(F)「Blowin' The Blues」(P-VINE PLP-703)【LP】
(G)「Now You Can Talk About Me」(Blind Pig BPCD 5049)
(H)「Elko Blues Vol.3」(Wolf 120.616 CD)
(I)「Blues With A Feeling/A Tribute To Little Walter」(World Pacific WPS-21887)【LP】
(J)「Chicago Blues Masters Vol.3」(Capitol 7243 8 36288 2 7)
(K)「...Of The Blues」(BluesWay BLS-6029)【LP】
(L)「Live At Small's Paradise」(Blue Moon BMLP 1.029)【LP】
(M)「No Time For Jive」(Blue Horizon COL 478292 2)
(N)「Grease One For Me」(Blue Horizon 7-63858)【LP】
(O)「Tough Dude」(Blue Horizon 2431001)【LP】
(P)「Arkansas Trap」(Decca DES 18059)【LP】
(Q)「The Blues Show! Live At Pit Inn」(P-VINE PCD-5330)
(R)「Chicago Blues Festival Vol.4」(Black & Blue BB604.2)
(S)「Hard Times」(Black Magic BMCD 9016)
(T)「Boogie'n With George」(Murray Brothers MB 1001)
(U)「Blowing The Blues」(Official 15504)
(V)「Grease One For Me」(Rod's Custom Harp Mics)
(W)「Tough Dude」(The SM CD Label)
(X) 「Blues Revue Of The 20th Century」 (P-VNE PCD-24083)

(1999年11月4日記)
(1999年11月6日改訂)
(2000年10月29日改訂)
(2001年8月12日改訂)


[ Home ] [ Sweet Home Chicago ]

Copyright(C) 1999-2002 by Hiroshi Takahashi
Special thanks to Makoto Takahashi