2007年3月1日(木曜日) ロザではパーティが入っていて、8時過ぎ出勤となる。昼間に歯医者で虫歯の治療をしていたので、睡眠時間が少なくボーとしている。 スペインから遊びに来たという客が話しかけてきた。 『あなたアリヨさんでしょ?この夏ビリーとヨーロッパに来ますね。バルセロナでもあなたの演奏が聴けることを楽しみにしてますよ』 ウチに戻るとマネージャーからスケジュールの知らせのメールが入っていた。 月・水曜日のレギュラー以外の主な仕事に加え、「6月メキシコ、スイス、7月スペイン、イタリア、フランス他」の日程が見えた。そして但し書きがある。 『尚、海外ツアーはすべてビリーのみのです』 ご主人様、いってらっしゃいませ。 2007年3月10日(土曜日) 週末だが何も仕事がなかったので、ビリーの新居祝いに家族で訪問する。でも本当は、今後のバンド運営について、真剣な意見交換をしたいというビリーの要請によるものだった。 サウスサイドの閑静な住宅街の瀟酒な二階屋は、中へ入ると意外に広く感じる。ベースメント(半地下)がフルサイズなので、ここでバンドのリハーサルも出来ると嬉しそうに言う。実際、ハーピストには不要な各種アンプ類やキーボードまでが既に設置されていた。 『今年のシカゴ・ブルース・フェスティバル、我がサンズ・オブ・ブルースの結成30周年を記念して、金曜日の夜のメインステージの大トリを任されていることは知ってるな』 『ところでミノル(丸山)後の新しいギタリストの件だが』 『それより・・・って時に、あの音なんとかならんのでしょうかね』 責任のなすり合いの末、有意義な会談を終えて辞去したが、今ブルースフェスを何かの転機にしたいというビリーの意気込みは感じられた。あっ、夏のビリー単独ツアーの恨み言を言うのを忘れた。でもとりあえずは、6月のブルースフェスがオレも楽しみである。
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