Ariyo's Diary 2001年9月

傀儡 (くぐつ) のよしなしごと 2 [ 2001年9月 ]

Carlos Johnson and Mama Rosa.
Photo by GUSTAVO, All rights Reserved.

2001年9月7日

今日 (昨日) は、アホのエディが何の連絡もなく来よらへんかったから、またトリオで営業ネタやったっちゅうねん！おまけにMCまでやったって。ドラムがジョンって黒人で、良かったけど、帰り送ったったらまたウエストサイド。エディとこに比べてちょっとマシかなってとこやけど、道がデコボコで車が心配やった。エディ、親譲りのエエもん持ってるのに . . . . 。
今日から Billy Branch and The Sons of Blues にルリー・ベルがゲストで。

2001年9月11日

ビリー & SOB がレギュラー出演 (毎週月曜) するサウスサイドのクラブ "Artis's" に、バディ・ガイの弟フィル・ガイが来て、週末の仕事を頼まれるもののSOBとバッティング、クソッ . . . . . 。それでも今月は17本入っている。

2001年9月16日

<9.11お見舞いへの返信：その1>

広い窓一杯に樹木の緑が目に飛び込む、大きな1Br.のアパートを8月から借りています。もともと受け入れのバンドも決まっていて、落ち着いた生活のペースになってきた矢先に事件が起きました。

今は街中に国粋主義者が出始めています。国旗が飛ぶように売れ、「God Bless America」の看板があちらこちらに溢れてます。テレビでは好戦を煽る、正に扇情的なレポートが続いていました。テロの背景や原因を伝えることはいっさいなく、この屈辱と惨状を忘れるなと絶叫します。今戦争反対をいったら袋だたきにあうでしょう。無差別テロという犯罪行為に対しこの国は、国際法を無視して報復という名の戦争を始めます。なんの罪もなくこれから殺されていく人々にとっては、アメリカの攻撃も、先と同質の無差別テロに違いないのです。もとより反米ゲリラの起因はそこが始まりでした。その後のますますエスカレートする無差別テロへの不安を考えれば、この国とかかわりのないところにこそ平和な暮らしがあるのではないかと思います。

2001年 9月18日

本日未明シカゴW.R.Parkのアリヨさん宅の冷蔵庫で爆発がありました。
被害は次の通りです。麦茶ポット、JALのスッチー土産のおでんパック、白菜、和風ねりからし。
なおキユーピーマヨネーズは食卓に出張中で難を逃れました。原因は奥にあったコカ・コーラが冷え過ぎて凍ったため膨張し爆発したと思われます。

2001年9月20日

冷蔵庫爆発の話が大反響

「コーラって爆発するの ? スッゲ～発見だわ !! 」
コーラが爆発するわけないやろ、破裂！ハ、レ、ツ。冷蔵庫内は自爆したコーラの血でえらい惨状でんがな。生き残った23本のコーラも返り血を浴びて大変やったんやから。

「それは、大変やねー！そのコカコーラをただちに逮捕して下さい！報復は避けたいですね。言うてる場合かー！」
そうそう、その早いノリツッコミが嬉しい！

「しっかし、コーラーを膨脹させるほど冷える冷蔵庫 . . . . . . 冷えすぎやん !!」
旧いネン . . . . . ほっとけ！

「キューピーマヨネーズ . . . . よかった . . . . . ほんと、無事で . . . . . 」
河内女特有の「オバハン」ぽいところがなく、ノリツッコミしそうで「. . . . . 」に抑える慎ましやかさが、知性と美を兼ね備えるに足る品格を止揚する。美しい！

「犠牲者の方々に心からお悔やみ申し上げます。特におでんパック様 . . . . .　せっかく日本からはるばるやって来たのに . . . . . 」
JAL国際線客室乗務員に対する全日空地上勤務員の対抗心が見え隠れする。

「冷蔵庫記事 . . . . . アレ、マジでメッチャおもろい! えぇわ～、このネタ欲しいもん! (笑)」　
やったとしてお前どーすんねん？

「マヨネーズ助かってよかったですね。タイではマヨネーズは結構な貴重品 (！) です。うむ。」
最後の「うむ」に、慶応を卒業後オックスフォードで修士を取得し、ユニセフに採用されアフリカのガンビアに赴任していた才女 (現タイ在住) 振りが凝縮されている。

「スッチーのおでんが気になります」
芥川賞作家の先生はやはりお目が高い。昨今はフライトアテンダントと呼ぶのが正しいらしい。

かのスマップ・ツアーバンドのベース担当のOからは
「スマップの印税が入りました」
どこで笑ったらエエのん . . . . .

2001年9月22日

あ～二日続けてソファーで眠ってた。今日はさすがにもう一回寝る。一昨日、夕方と夜のダブルライブで、スーツ着て300Km運転 (Rockford) 。今日も250Kmの距離 (St.Charles) らしい。スーツ大好きやけど肩凝るんよ。運転手、ナビ (二日とも初めてのとこやし Mac で地図検索してプリント)、ローディー、演奏者と一人で全部せんとアカン . . . . . 。

2001年9月26日

ついにマットレス御一枚様が御到着された。

ベッド屋の店頭に展示してある、上等なクイーンサイズベッドのマットレスの部分だけを買って床へ直に置いた。両側に分厚いパットの入った "Pillow Dream" と呼ばれる最高級品！

この二ヵ月間床にコンフォーター敷いて寝てたけど (よう我慢した)、今日から暖かくふかふかの寝床で安眠、惰眠、眠眠 . . . . .

2001年9月26日

<9.11お見舞いへの返信：その2>

来週はアーカンソー、ヘレナのキング・ビスケット・ブルース・フェスティバルに出演します。事件以来初めて飛行機を使うことになりますが、パイロットに武器の携行を認めるかどうかが話題になっている程度です。アメリカの国旗が街には溢れかえっているといっても、今は車や家の窓に貼っているのをちらほら見かけるぐらいで、NYを除いて市民レベルでは何も変わっていないように見受けられます。